2013年6月26日水曜日

Tシャツの好みは、生地の厚みや風合い、サイズ感など人ぞれぞれですから。

豆餅の出町ふたばで有名な京都の出町柳は、お金が無くても皿洗い勤務で食べさせてくれる王将があったり、京大や同志社の学生も多く暮らす、また鞍馬や貴船など洛北エリアへの交通拠点にもなっている街。

お盆には大文字が真正面に見えるスポットとして屋台が多く繰り出し大変な人出に見舞われます。私も小学生の頃は夏になると、三条京阪から市電(路面電車)に乗って、近くに住んでいた祖母のもとへ泊まりに通い、下鴨神社の御手洗祭で冷たい水に足をつけたり、特等席で送り火を眺めたり、と思い出の多いスポットです。

鯖街道の終点であり、肉のムラセ、おもちゃのイカワと懐かしい店が今も残る出町商店街には「岸本屋」という日用衣料店がいくつも店舗を構えていて、ワゴンに山積みの女性ものの下着類が子供心に刺激的だったのが印象に残っています。

さて時は変わり、世の中にインターネットが普及し、eコマースなんかに注目が集まりだした頃、全国でも先駆け的にTシャツをネット販売し著名になった店がありました。ITベンチャー企業を集積する施設「京都リサーチパーク」の開業間もない頃にテナントとして入居し始め、販売店舗を持たずネット専業で挑戦し事業に成功した、という触れ込みで、オーナーはこの世界で一躍有名人となりました。

店の名前は京都イージー。10年以上前、そんなに評判なら試しに買ってみよう、と何度かTシャツを買いましたが、商品を画面上で漁りながらホームページに書かれたうるさ目のうんちくに埋もれかけたオーナー岸本栄司さんのプロフィールに「ん?」と目が留まったのです。

「実家の日用衣料店で...」うんぬん。当時は出町がどうたらこうたら書いてはったと思います。日用衣料で岸本といえば「岸本屋ちゃいますん?」。メールでの商品受発注のやり取りにメッセージを添えると、やはりドンピシャでした。

こちらの懐かしい思いからの興奮とは裏腹に、どうやら実家を飛び出して開業したような流れらしくむにゃむにゃと言葉を濁されましたが、あの商店街からよくぞベンチャーが発生したもんだ、と感嘆したのを覚えています。

しかししかし、そんなことを思ったのはまだユニクロがヘンテコなロゴの「ユニーククロージングウェアハウス」だった時代かさらに昔。その後世界的に巨大化急成長する日用衣料企業の出現に、京都イージーはどうなったのか!全くこれっぽっちも興味は無かったのですが、先ほど調べたら事務所は移転されたようですが、まだまだご健在でした。


今後のご発展をお祈りいたします。

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