家の模様替えをするのを機会に、生まれて初めてブックオフへ本を売りに行った。
散々ため込んでいたわけではなく、都度読まないものから捨てていたので、クルマから二人の手で二往復分ぐらいを運ぶ量だけだ。
売るのはいいけど買うものは何もない店頭で時間をつぶしつつ20分待った査定の結果は、さして驚くものでもなく、レシートを見ると文庫は10円、20円、高くて50円。
美麗な新訳カラマーゾフの兄弟5巻セットは定価から考えて安すぎないか?売るのやめるべきだったか?という以外、書籍でも、サンデル本のようなベストセラーやマニアックなもの、某元新聞記者によるITネタ本の類は買い叩かれ、生活に直結する実用書は高値が付くという傾向が読めた。
全部で8000円ほどにはなったが、重たい思いをしたお駄賃にしては良すぎるか。なかでも一冊だけ意外な値段をつけていたのは、タルコフスキーのお父さんの詩集「雪が降るまえに」。といっても定価の4分の1だったけど。3年前の出版で、まだ絶版にもなっていない本だから、映画好きの中でそれなりに需要はあるのかな。
でも、この本の良さに気付けなかった自分は、ひょっとしてタルコフスキーの映画の本質を理解していないのではないか、と思えてきた。
上っ面しかとらえていないことを自覚していながら読まなきゃいけないと思っている本の類は大事に本棚に並べている。
それよりもまずはタルコフスキー作品を見直すことから始めたいけれども、そんな時間が持てる日がくるのかなあ。
0 件のコメント:
コメントを投稿